学「それでは大航海時代の歴史背景解説を始めます」
生「よろしくお願いしマース」
学「さて、第1回はヴェネツィア共和国からはじめますよ」
生「大航海時代の先駆け、ポルトガルからじゃないんですか?」
学「歴史を順に追っていくと、まずはヴェネツィアから話すのが一番良いんです。」
生「そうなんだぁ」
学「とは言っても、この第1回第1章はヴェネツィアではなく、イタリア半島の事情が大半ですけどね。」
学「では話を始めましょう。大航海時代と呼ばれる16世紀後半から17世紀にかけて、ヴェネツィア共和国以外のイタリア都市国家は混乱と荒廃の極みにありました。」
生「いきなり凄い出だしですね・・・」
学「事の起こりは1519年、イスパニア王カール1世がフランス王フランソワ1世を破り、選帝侯選挙で神聖ローマ皇帝に選ばれた事に始まります。」
生「当時は選挙で皇帝を選んでいたのね。」
学「ええ、選帝侯と呼ばれる諸侯と聖職者7人の会議で決められていました。イスパニア王カール1世は大富豪フッガー家から借りた大量の選挙資金をこの選帝侯達にばら撒き、神聖ローマ皇帝になります。」
生「うわ、汚い・・・」
学「今も昔も、選挙は実弾(現金)の多い方が勝ちと決まっているんですよ。それはともかく、イスパニア王カール1世は見事神聖ローマ帝国皇帝カール5世として即位します。」
生「じゃあ、イスパニア王は誰になるの?」
学「当時は何カ国もの王位や爵位を兼ねるのは普通の事でした。カール5世は神聖ローマ帝国皇帝であり、イスパニア王であり、ブルゴーニュ公でもあったんですよ。」
生「ややこし〜い!」
学「さて、フランス王フランソワ1世にとっては最悪の事態となりました。当時のイスパニア王家、つまりハプスブルグ家の領土は」
・イスパニア本国(スペイン)
・神聖ローマ帝国(ドイツ)
・南イタリア (ナポリ・シチリア・サルデニア)
・ネーデルランド(オランダ・ベルギー)
・オーストリア
学「以上に加えて当時開拓中の新大陸もハプスブルグ領ですね。」
生「西ヨーロッパの半分以上じゃないですか!」
学「フランス王は焦りました。ハプスブルグ家はイスパニア、ナポリ、そして皇帝に即位した事で得たドイツの三方からフランスを包囲しました。このままではフランス滅亡は時間の問題だとフランソワ1世は考えます。」
生「フランス王はどうしたの?」
学「元々フランス王は、当時様々な都市国家が入り乱れ、ハプスブルグ家の介入していない北イタリアを併合し、教皇と連合してナポリを奪取、包囲網の一角を崩す事を画策していました。これを期に事を急ぐ事を考えたフランス王は軍を率いて北イタリアに進軍、フランスとイスパニアによる『イタリア戦争』が最も激しくなります」
生「イタリア戦争なのに、戦うのはフランスとイスパニアなのね」
学「この戦争の詳しい経緯や結果などはフランスの回で説明します。重要なのは、この戦争によってイタリアがイスパニアとフランスの戦場になった事、そしてイタリア都市国家郡は協力して大国に対抗する事もなく、両大国に分割されてしまった事です。」
生「そんな中で、唯一独立を保っていたのがヴェネツィアなんんだ。」
学「そうです。次回はヴェネツィア共和国について詳しく説明しましょう。」
生「よろしくお願いしマース」
学「さて、第1回はヴェネツィア共和国からはじめますよ」
生「大航海時代の先駆け、ポルトガルからじゃないんですか?」
学「歴史を順に追っていくと、まずはヴェネツィアから話すのが一番良いんです。」
生「そうなんだぁ」
学「とは言っても、この第1回第1章はヴェネツィアではなく、イタリア半島の事情が大半ですけどね。」
学「では話を始めましょう。大航海時代と呼ばれる16世紀後半から17世紀にかけて、ヴェネツィア共和国以外のイタリア都市国家は混乱と荒廃の極みにありました。」
生「いきなり凄い出だしですね・・・」
学「事の起こりは1519年、イスパニア王カール1世がフランス王フランソワ1世を破り、選帝侯選挙で神聖ローマ皇帝に選ばれた事に始まります。」
生「当時は選挙で皇帝を選んでいたのね。」
学「ええ、選帝侯と呼ばれる諸侯と聖職者7人の会議で決められていました。イスパニア王カール1世は大富豪フッガー家から借りた大量の選挙資金をこの選帝侯達にばら撒き、神聖ローマ皇帝になります。」
生「うわ、汚い・・・」
学「今も昔も、選挙は実弾(現金)の多い方が勝ちと決まっているんですよ。それはともかく、イスパニア王カール1世は見事神聖ローマ帝国皇帝カール5世として即位します。」
生「じゃあ、イスパニア王は誰になるの?」
学「当時は何カ国もの王位や爵位を兼ねるのは普通の事でした。カール5世は神聖ローマ帝国皇帝であり、イスパニア王であり、ブルゴーニュ公でもあったんですよ。」
生「ややこし〜い!」
学「さて、フランス王フランソワ1世にとっては最悪の事態となりました。当時のイスパニア王家、つまりハプスブルグ家の領土は」
・イスパニア本国(スペイン)
・神聖ローマ帝国(ドイツ)
・南イタリア (ナポリ・シチリア・サルデニア)
・ネーデルランド(オランダ・ベルギー)
・オーストリア
学「以上に加えて当時開拓中の新大陸もハプスブルグ領ですね。」
生「西ヨーロッパの半分以上じゃないですか!」
学「フランス王は焦りました。ハプスブルグ家はイスパニア、ナポリ、そして皇帝に即位した事で得たドイツの三方からフランスを包囲しました。このままではフランス滅亡は時間の問題だとフランソワ1世は考えます。」
生「フランス王はどうしたの?」
学「元々フランス王は、当時様々な都市国家が入り乱れ、ハプスブルグ家の介入していない北イタリアを併合し、教皇と連合してナポリを奪取、包囲網の一角を崩す事を画策していました。これを期に事を急ぐ事を考えたフランス王は軍を率いて北イタリアに進軍、フランスとイスパニアによる『イタリア戦争』が最も激しくなります」
生「イタリア戦争なのに、戦うのはフランスとイスパニアなのね」
学「この戦争の詳しい経緯や結果などはフランスの回で説明します。重要なのは、この戦争によってイタリアがイスパニアとフランスの戦場になった事、そしてイタリア都市国家郡は協力して大国に対抗する事もなく、両大国に分割されてしまった事です。」
生「そんな中で、唯一独立を保っていたのがヴェネツィアなんんだ。」
学「そうです。次回はヴェネツィア共和国について詳しく説明しましょう。」
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